9.灰色の指先
作詞:井上陽水
作曲:井上陽水
彼の性格はひどい無口
声の出し方を忘れたよう
20才まえまでは誰にも会わずに
いつも壁のそばに居た
彼の職業はプレス加工
アルミニュームを曲げてのばす
指先の色もいつしか変わって
どうに指紋はなくしてた
灰色の指先で毎日をなぞっても
数えても重ねても仕事場は流れ作業
彼が恋したのは街の女
彼を受けいれた ただの女
悲しみも喜びもない時間が
遠いゆるやかな記憶
街の夕暮れにイルミネイション
彼は人ゴミにとけてしまい
この街で205人が今日生まれ
203人の死亡
灰色の指先で明日の日を探しても
夢見ても願っても仕事場は流れ作業
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